藤川大祐 授業づくりと教育研究のページ

藤川大祐のブログです。千葉大学教育学部教授(教育方法学、授業実践開発)。プロフィールは「このブログについて」をご覧ください。

リニューアル第一弾! 『授業づくりネットワーク』2015年春号発売

 このたび、季刊教育雑誌『授業づくりネットワーク』の編集長に就任いたしました。1988年の創刊以来関わってきた雑誌です。インターネットがなかった頃から、「異質な者どうしの学び合い」を掲げ、教師と教師以外の人たちとのネットワークづくりを進めてきた雑誌です。ディベート教育やメディアリテラシー教育、お笑い教育などの多くの成果を上げてきました。

 リニューアル第一弾となる『授業づくりネットワーク』2015年春号が、Amazonで3月31日発売。予約受付開始となりました。

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 表紙に登場の院内学級教師、副島賢和さんが、特別支援教育の気鋭、青山新吾さんと「限られた時間の中で、ぼくたちができること。」をテーマに対談。失敗が許されない学校の状況を批判し、子どもたちが納得できる物語を紡ぐ支援について語り合っています。

 特集は「授業と演出。」。「反省的実践家」モデルを越え、「魔法の世紀」モデルへのパラダイム転換を掲げさせていただきました。タブレットをいち早く導入した千葉県立袖ヶ浦高校の実践を永野直さんの執筆で報告してもらい、山田洋一さんの「対話術」、藤原友和さんの「ファシリテーション・グラフィック」と熱い実践が続きます。そして、ゲーム・クリエイターで「ゲームニクス」を提唱するサイトウ・アキヒロさんの「相似な図形」の授業、NHK Eテレ「さんすう刑事ゼロ」のプロデューサー藤森康江さん、松竹芸能「笑育」を進める構成作家&お笑い芸人のこうのきよしさんが登場。さらにはお笑いを教育に導入する研究を続けてきた上條晴夫さんによる整理、著書『ヅカメン! お父ちゃんたちの宝塚』の宮津大蔵さんの授業ノウハウ、「学級担任論」の第一人者である池田修さんの「おすすめ演出」と続きます。トリは、中学校で教員集団を率いるノウハウの先端を行く堀裕嗣さんの「演出する教師集団」と、ただただ濃密に演出する授業の最先端を集めました。

 今号から始まったクロスレビューコーナーでは、平田オリザ『演技と演出』を池田修さんと藤原由香里さんがレビュー。バーグマンとサムズ『反転授業』を阿部学さんと佐瀬順一さんがレビューしています。

 佐内信之さんの新連載「これだけは知っておきたい! 教育実践史」第1回は有田和正さんの「教材論と学習者論の間」がテーマ。遅筆で知られる(?)NPO法人授業づくりネットワーク理事長である石川晋さんにのコーナーは「今号は、間に合うのか」。いい意味でマニアックな教師として知られる阿部隆幸さんのコーナーは「教師のためのスマホタブレット活用術」。東北青年塾リレー連載「実践でわかる! アクティブ・ラーニング」もスタートと、『授業づくりネットワーク』ならではのコーナーが満載です。

 そしてそして、AKB48内山奈月さんと憲法学者である南野森さんの話題の書『憲法主義』を仕掛けたライターの鈴木初日さんがリレー連載「公と私のあいだを生きる」を担当し、「AKBヲタが憲法の本を作って考えたこと」を執筆!

 創刊以来の名物コーナー「あすの授業」は、米田真琴さんの国語「印象に残る説明をしよう」、荻無里広造さんの数学「セイバーメトリクス」、丸岡慎弥さんの道徳「○○○ならみんな知っている」を掲載。ちなみに荻無里さんは千葉大の院生で、藤川研究室で行っている千葉大附属中数学プロジェクトのリーダーです。

 ということで、リニューアル第一弾、絶対に損をさせません。定期購読をされていない方は、ぜひ早めのご注文を!