藤川大祐 授業づくりと教育研究のページ

藤川大祐のブログです。千葉大学教育学部教授(教育方法学、授業実践開発)。プロフィールは「このブログについて」をご覧ください。

3/27「基礎からの授業づくり」ワークショップ

 明日3月27日(土)、東京・成蹊大学で行われる「授業づくりネットワーク2004春」で、「基礎からの授業づくり」というワークショップを担当します。

 「授業づくりのワークショップって何をやるの?」とよく質問されます。そこで、前日ではありますが、課題を大公開します。次のような課題で、みなさんから議論を出してもらって、検討します。もちろん、各項目について、私からのコメントも準備してあります。どんな議論が出るか、今から楽しみです。

 「授業づくりネットワーク2004春」、まだ受付中ですし、当日参加も可能だと思います。ぜひご参加ください。

<課題>

 次の命題(?)は、少なからぬ人が「常識」だと考えていると思われることです。しかし、私は今回の講座でこれらの「常識」をひっくりかえしたいと考えています。どのようにひっくりかえそうとしているか、推測してください。そして、各グループで最も重要だと考えられる項目を5つ選び、どのようにひっくりかえそうとしていると考えるかを板書してください。

 1 教材研究で調べたことは、全部使わなきゃ。

 2 子どもが調べたことも、全部発表させなくちゃ。

 3 教材研究とは、本やホームページをひたすら読むことだ。

 4 単元の計画を立てるときは、面白い授業を1時間ずつ考えて並べればよい。

 5 子どもたちにやらせたいことは、子どもから希望が出たように演出しなくちゃ。

 6 指導案を書いて教材や資料を揃えたら、授業の準備は万端だ。

 7 指導案を書いたら、計画通りに進めなきゃ。

 8 授業では予定外のことが起こるから、時間通りに終えるのは無理だ。

 9 毎時間の導入は、時間をとって丁寧にやらなくちゃ。

 10 導入では、授業の予告を丁寧にしなくっちゃ。

 11 発問の言葉は、だいたい決めておけばいいだろう。

 12  どもにインタビューをさせるときには、質問項目を決めれば準備万端だ。

 13 中学生にパネルディスカッションの司会をさせるなんて、無理だ。

 14 職業教育では、「自分は何が好きか」を自覚させることが大切だ。

 15 小学校3年生に、「わかりやすい発表」をさせるなんて、無理だ。

 16 算数・数学で答えを板書させるとき、指名する子どもは1問につき1名だ。

 17 毎時間、子どもの知的好奇心に応えられるような面白い授業をしなくっちゃ。

 18 総合的な学習の時間の公開研究会では、子どもたちの発表をやらなくちゃ。

 19 子どもの発表の手段は、いろいろある中から一つを選ばせるのがよい。

 20 評価をきちんとするためには、個々の子どもの言動を逐一記録しなくちゃ。