ある教育委員会より、いじめ問題に関する講演の依頼をいただき、資料を事前送付して印刷をお願いしました。その教育委員会とはこれまで継続的にお付き合いがあり、いじめ問題に関してもよい取り組みをしていただけていると感じていました。
しかしながら、資料受領のメールに信じられない記載がありました。「法令を守らない教育委員会」というタイトルのスライドについて、「印刷資料からは除いて配付させていただきたいと存じます」と書かれていたのです。
該当のスライドは以下です。
これらはすべて、新聞等で報道されている案件であり、いじめに関する講演でこうしたことがらに触れることが必要だと私は判断しました。しかし、一方的に、この資料を印刷資料から抜くという連絡があったわけです。
百歩譲って相談をいただくということなら、ありうるかもしれません。しかし、一方的に連絡が来たことが、私には信じられませんでした。
あらためて思うのは、こうした教育委員会の一方的に「臭い物に蓋をする」ようなあり方が、いじめ被害に苦しんでいる人がいても、法令に反してまで、問題がなかったかのようにすることとつながっているのだということです。
当然ですが、このような検閲まがいのことをされて、何もなかったように講演をさせていただくわけにはいきません。講演は、辞退させていただくことにいたしました。