藤川大祐 授業づくりと教育研究のページ

藤川大祐のブログです。千葉大学教育学部教授(教育方法学、授業実践開発)。プロフィールは「このブログについて」をご覧ください。

日本テレビ「スッキリ!!」でのコメントの扱いについて(3)

 私のコメントが日本テレビ「スッキリ!!」で不当に扱われた件で、日本テレビの担当プロデューサーから話をしたいという連絡がありましたので、先ほど訪問してプロデューサーの方と管理職の方に会ってきました。

 主に管理職の方とお話ししました。どのように名誉回復したらよいか話を聞きたいとおっしゃるので、こちらから以下の疑問をぶつけました。

・当初の筋書きと異なるコメントが得られた場合に、筋書きを修正するしくみはないのか。

・VTRを司会者が批判するのは番組意図がはっきりしないということではないのか。どういう意図の番組であったのか。

・番組前の打合せで出演者から内容についての疑問が出されたようだが、そのことで番組の内容を見直すことはできなかったのか。

・勝谷氏の発言は、たとえ誤解がなかったとしても暴言と思えるが、日本テレビの放送基準では許されるのか。許されないとしたら、制作者側が問題に気づいて、たとえば非難された私に対してまず連絡をとるといった方法をとるべきではなかったのか。

 管理職の方は担当ディレクターとまだ直接話していないとかで、上記の質問それぞれについて具体的な回答はいただいておりません。日本テレビの放送基準についても具体的な説明はありませんでしたし、「本来は出演くださった方には放送後にお礼の連絡をし、その場で問題があればわかることもあります」などと現場の実態とは離れた理念をおっしゃっていました。

 私からは、「日本テレビが今回のことを真摯に受け止めて、コメントの趣旨を無理に筋書きにあてはめることをしないとか、勝谷氏が行ったような暴言は認めないとか、そうした方針を掲げて放送倫理向上に取り組んでくださるということであれば、私は研究者として十分報いてもらっているので、名誉回復かどうかはわかりませんが、それで十分です。しかし、そんなことはできませんよね。でしたら、軽々しく名誉回復などとおっしゃっていただきたくはありません」とお話ししました。

 研究者のコメントが不当に扱われる例はこれだけではないと考えられますので、こうした問題に対してせめて一石を投じられればと思っています。また進展があれば書かせていただきます。