日本では乳幼児の死亡率が近年かなり低くなっている。これ自体とてもよいことなのだが、小さい子どもを亡くす経験をしている人が少なくなっており、小さい子どもを亡くした人のつらさがなかなか理解されにくくなっているという問題がある。
試みに、現代の日本人が一定の年齢まで生きられる確率はどれくらいなのかを計算してみた。平成27年の各年齢の死亡率を計算し、この年齢別死亡率が今後も変わらないと仮定した場合に、一定の年齢まで生きられる確率がどれだけであるかを検討したものである。厳密さを欠いている部分はあるが、年齢別の生存期待率は次のようになった。
(生存期待率=出生者のうち各年齢終了時点で生存が期待できる者の割合)
0歳 99.80%
10歳 99.67%
20歳 99.50%
30歳 99.09%
40歳 98.47%
50歳 97.08%
60歳 93.70%
70歳 85.94%
80歳 68.78%
90歳 31.87%
100歳 1.98%
100人生まれたら99人は30歳まで生きられる。50歳を過ぎると生存期待率は下がるが、80歳まで生きられる人が70%近い。乳幼児だけでなく50歳くらいまでは死亡率が非常に低いということがわかる。
もちろんこれは平成27年の状況による計算なので、大震災等で多くの人が亡くなるようなことがあれば、状況は大きく異なってくる。
詳しくは、以下のグラフとExcelファイルを参照のこと。