教員の多忙さや学校文化の理不尽さが指摘されることが多くなり、教員養成学部の学生にとっては教員という仕事についての不安が広がっています。特に不安が強いのが、保護者との対応と職員室での人間関係のようです。
たしかにこれらは大変ではありますが、民間企業等でも同様の問題はありそうですし、恐れているばかりではまずいだろうと考えます。今年度、教育学部4年生の必修授業「教職実践演習」の教育学選修のクラスで保護者対応・職員室の人間関係の部分を担当することとなったので、私なりのやり方で演習授業をやってみました。
以下に資料を掲載します。保護者対応についてのロールプレイングでけっこう時間を使い、他の部分はほぼ資料を説明するだけになりました。保護者対応については、電話で長く話をしてしまったり、保護者役の話を受け身でずっと聞いてしまったりすることになりがちで、保護者と協力し合って問題解決する方向での対応がなかなかできず、学生たちは苦労していました。
教育実習やインターンシップでは、保護者対応はほぼありません。職員室の人間関係の難しさについても、垣間見ることしかできない場合が多いと思います。他方、自分たちで教育プログラムを運営すれば、保護者との対応もありますし、世代の違う大人とのコミュニケーションもあります。本来は演習でロールプレイングを行うだけでなく、自分たちで教育プログラムを運営することを経験する中で保護者との対応や大人とのコミュニケーションについて体験的に学ぶことが重要なのだと思います。(このようなことを思いながら、私としては、「西千葉子ども起業塾」の実践を進めたり、NPO法人企業教育研究会等で仕事として教育に関わったりすることを推進しています。)