昨日3月9日、流山市教育委員会が報道機関に公表したいじめ重大事態に関する調査報告書2件を入手し、内容を確認しました。以下、私の見解です。
1.中学校案件の「最終報告書」について
1)この「最終報告書」では、私が会長として取りまとめた中間報告書の内容がベースとなっているものの、独自の調査がなされた形跡はなく、一方的に「当調査会の意見」が記される形式になっています。新たな調査がなされていないのであれば、中間報告書の内容が尊重されて然るべきであり、少なくとも実際の調査に基づいて中間報告書をまとめた私たちとの対話がなされるべきであったと考えられます。
2)内容は一言で言えば、学校の弁護をしているようにしか見えませんでした。学校が必要な対応をしていたかの評価に終始していて、深刻な被害が生じた背景の事実を網羅的に調べるということがなされていません。深刻な被害が生じた事情やどのようにすれば防げたのかの分析もなされておらず、学校が必要な対応を行っていたことだけを主張しているようにしか見えません。国のいじめ防止基本方針に違反しています。
3)おそらく被害者に対して調査の方針を説明したり、調査の結果を適切に説明したりといったことがなされていません。だとすれば、国の「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」に違反しています。
2.小学校案件の「報告書」について
調査方法等の記載がなく、どのように調査をしたのかが不明です。被害者に対して調査の方針を説明したり、調査の結果を適切に説明したりしていたのか、疑問です。